高学年からの英語学習|中学に向けて本格化させるタイミング
「うちの子、高学年から英語を始めても間に合うのかしら」「周りの子はもっと早くから始めているみたい」小学5年生や6年生のお子さんを持つ保護者の方から、このような不安の声をよくお聞きします。確かに、英語教育の低年齢化が進む中で、高学年からのスタートに焦りを感じる気持ちは自然なことです。しかし結論から申し上げると、高学年からでも適切な方法で学習すれば中学英語に十分対応できます。この記事では、高学年からの英語学習が効果的である理由と、中学準備のための具体的なタイミング、そして子どもが続けられる学習法について詳しく解説します。
高学年から英語を始めても「遅くない」3つの理由
高学年からの英語学習開始を心配される保護者の方は多いですが、実は小学5・6年生という年齢には、英語学習において大きなアドバンテージがあります。ここでは、高学年から始めても決して遅くない3つの理由を、現場のデータと合わせてご紹介します。
小学5・6年生の英語授業の実態
2020年度から、小学5・6年生の英語は正式な教科となりました。年間70時間(週2コマ程度)の授業で、以下のような内容を学習します。
- アルファベットの読み書き
- 簡単な挨拶や自己紹介
- 身近な単語(色、数字、曜日、動物など)約600-700語
- 簡単な会話表現(Can you~? I like~など)
文部科学省の調査によると、小学校での英語学習は「聞く」「話す」中心で、読み書きの基礎は学ぶものの、文法の体系的な学習はほとんど行われていません。つまり、高学年の時点では多くの子どもたちがまだ本格的な英語学習のスタートラインに立ったばかりなのです。
中学英語との学習内容のギャップ
小学校と中学校の英語学習には、大きなギャップが存在します。中学1年生で求められる力は、小学校で学んだ内容とは質も量も大きく異なります。
中学1年生で求められる主な内容
- be動詞・一般動詞の使い分け
- 疑問文・否定文の作り方
- 三単現のs
- 現在進行形
- can、過去形などの基礎文法
- 定期テストでの記述式問題
このギャップを埋めるためには、小学校での英語学習だけでは不十分なケースが多く、家庭学習や教室での補強が必要と言われています。逆に言えば、高学年から計画的に準備すれば、このギャップを無理なく埋められる時間的余裕があるということです。
効率的学習が可能な年齢的メリット
高学年になると、幼少期にはない学習上のメリットがいくつもあります。
- 論理的思考力の発達:文法ルールを理解し、応用できる
- 集中力の向上:30-40分程度の学習を継続できる
- 学習方法の理解:効率的な暗記法や復習のコツを掴める
- 目標設定能力:英検などの具体的目標に向けて努力できる
発達心理学の研究では、10歳前後は「具体的操作期」から「形式的操作期」への移行期とされ、抽象的なルール(英文法など)を理解する力が急速に発達する時期です。この特性を活かせば、幼少期から始めた子どもたちを短期間で追い越すことも十分可能です。
実際の受講生の上達データ
逆瀬川校での実例をご紹介します。小学5年生の4月から受講を開始したAさん(当時英語学習経験なし)のケースです。
受講開始時(小5・4月)
- アルファベットの大文字は書けるが小文字は不安定
- 簡単な挨拶(Hello, Thank you)程度
- 単語の読み書きはほぼできない状態
6ヶ月後(小5・10月)
- 英検5級に合格(正答率78%)
- 基礎単語約500語を習得
- 簡単な疑問文・否定文が作れる
- タイピングで1分間に30語程度入力可能
1年後(小6・4月)
- 英検4級に挑戦予定のレベルに到達
- 中1の教科書内容を先取り学習中
- 学校の英語授業で積極的に発言できるように
当校では、高学年から始めた受講生の約65%が、1年以内に英検5級レベル以上に到達しています。この実績からも、適切な指導とカリキュラムがあれば、高学年からでも十分に成果を上げられることが分かります。
中学英語に向けた準備はいつから始めるべきか
では、具体的にいつから準備を始めれば良いのでしょうか。お子さんの現在の学年や英語力、目標によって最適なタイミングは異なりますが、ここでは代表的な3つのパターンをご紹介します。
小学5年生(1年半前)から開始するケース
最も推奨されるのが、小学5年生の4月、つまり中学入学の1年半前から準備を始めるパターンです。このタイミングで始めると、以下のようなメリットがあります。
- 基礎をしっかり固めながら無理なく進められる
- 英検5級・4級の取得を目指せる余裕がある
- 中学内容の先取り学習まで到達可能
- 学習習慣を確立できる
推奨される学習の進め方
小5の4月〜9月(6ヶ月):フォニックス、基礎単語300語、アルファベット完全習得、簡単な文の読み書き
小5の10月〜小6の3月(6ヶ月):基礎単語600語到達、be動詞・一般動詞の基礎、英検5級取得、タイピング習得
小6の4月〜中学入学(10ヶ月):英検4級挑戦、中1文法の先取り、長文読解の基礎、学校授業との連動
この期間があれば、中学入学時には英検4級レベル(中2前半相当)まで到達することも現実的な目標となります。実際、当校で小5の春から始めた受講生の約40%が、中学入学までに英検4級以上を取得しています。
小学6年生(半年前)から開始するケース
小学6年生の夏休み前後から始めるケースも少なくありません。この場合、中学入学まで約半年〜10ヶ月という限られた時間での準備となります。
最低限押さえるべき内容
- アルファベットの完全習得(大文字・小文字・音)
- 基礎単語400-500語の読み書き
- be動詞と一般動詞の基本理解
- 簡単な疑問文・否定文の作り方
- 英検5級レベルの到達
半年という期間でも、集中的に学習すれば中学英語のスタートで困らない基礎力を身につけることは十分可能です。ただし、週2回以上のレッスンと、家庭での復習時間(1日15-20分)の確保が重要になります。
当校の経験では、小6の夏から始めた受講生の約55%が、中学入学までに英検5級に合格しています。先取り学習までは難しくても、中1の1学期で好スタートを切れる基礎は十分に築けます。
中学入学直前からの対策
小学6年生の冬休みや春休みから始めるケースもあります。この場合、中学入学まで1〜3ヶ月程度という非常に限られた時間での準備となります。
短期集中で優先すべきこと
- アルファベットの読み書きの完璧な習得
- 最重要単語200-300語の暗記
- be動詞(am/are/is)の使い分け
- 中学教科書の最初の3レッスン程度の予習
正直に申し上げると、この時期からでは英検取得や先取り学習は現実的ではありません。しかし、中学入学後の最初の定期テスト(1学期中間)で平均点以上を取るための準備は可能です。
注意すべきポイント
- 詰め込みすぎると英語嫌いになるリスクがある
- 基礎の基礎に絞り、完璧に仕上げることが重要
- 中学入学後も継続して学習する前提で計画を立てる
短期間での対策は応急処置的な側面が強いため、中学入学後も学習を継続する計画を同時に立てることをお勧めします。
高学年の子どもが続けられる学習法の3つの条件
高学年から英語学習を始める際、最も重要なのは「継続できるかどうか」です。どんなに優れたカリキュラムでも、子どもが興味を失ってしまっては意味がありません。ここでは、高学年の子どもたちが楽しく続けられる学習法の条件をご紹介します。
タイピング×英語の相乗効果
現代の子どもたちは、デジタルツールに慣れ親しんでいます。この特性を活かし、タイピングと英語学習を組み合わせる方法が、高学年の生徒には特に効果的です。
タイピング学習のメリット
- 英単語を打ちながら自然にスペルを覚えられる
- ゲーム感覚で楽しく反復練習ができる
- 将来的なICT活用能力の基礎が身につく
- 紙に書くより速く、たくさん練習できる
- 姿勢や疲労の問題が少ない
当校の「タイピング英語」コースでは、専用ソフトを使いながら英語学習を進めます。例えば、「cat」という単語を学ぶ際、紙に5回書く代わりに、タイピングで20回入力します。この方法により、学習効率が約3倍になるというデータもあります。
また、文部科学省の「GIGAスクール構想」により、中学校ではタブレットやPCを使った授業が標準化されています。早期にタイピングスキルを身につけることは、中学での学習全般にもプラスになります。
英検目標による達成感の設計
高学年の子どもたちは、明確な目標と達成感を求めます。「なんとなく英語ができるようになる」という曖昧な目標より、「半年後に英検5級に合格する」という具体的な目標の方が、モチベーションを維持しやすいのです。
英検を活用するメリット
- 合否という明確な成果が得られる
- 級ごとに必要な語彙・文法が明確
- 合格証という形に残る達成感
- 中学での内申点に加点される場合もある
- 保護者も進捗を理解しやすい
当校では、以下のようなステップで英検取得を目指します。
- 開始3〜6ヶ月:英検5級(中1修了レベル)に挑戦
- 開始9〜12ヶ月:英検4級(中2前半レベル)に挑戦
- 中学入学後:英検3級(中学卒業レベル)を視野に
実際、当校で英検を目標にした受講生の継続率は約85%で、目標を設定していない生徒と比べて約20ポイント高いという結果が出ています。達成感の積み重ねが、長期的な学習意欲につながっているのです。
学校の授業との連動性
高学年の子どもたちにとって、学校の授業で「分かる」「できる」実感を得られることは、大きなモチベーション要因となります。
学校授業と連動させるメリット
- 学校で自信を持って発言できる
- 小テストで良い点が取れる
- 先生や友達から認められる
- 英語学習の意味を実感できる
当校では、各受講生が通う小学校の教科書を把握し、学校の進度に合わせた補強学習も行います。例えば、学校で「can」を習う時期に合わせて、教室でも関連表現を強化するといった具合です。
小学6年生のBさん(受講歴8ヶ月)の保護者からは、こんな声をいただきました。「以前は英語の授業で手を挙げることがなかったのに、最近は積極的に答えているそうです。担任の先生からも『英語が得意になりましたね』と言われて、本人も自信がついたようです」
このように、学校での成功体験が、家庭学習や教室でのやる気につながる好循環が生まれます。
保護者の声:実際の継続率
当校で高学年から受講を始めた生徒の継続率と、その理由について保護者アンケートから一部をご紹介します。
継続率のデータ
- 6ヶ月継続率:約88%
- 1年継続率:約79%
- 中学入学後も継続:約65%
継続理由(複数回答)
- 「子どもが楽しいと言っている」:72%
- 「英検などの成果が目に見える」:68%
- 「学校の成績が上がった」:61%
- 「タイピングが楽しい」:58%
- 「中学に向けて不安が減った」:54%
特に「楽しさ」と「成果」の両方が揃うことが、長期継続の鍵となっているようです。高学年という時期だからこそ、遊びだけでも勉強だけでもなく、その中間のバランスが重要なのかもしれません。
高学年から始める場合の学習ロードマップ
それでは、実際に高学年から英語学習を始める場合、どのようなステップで進めていけば良いのでしょうか。ここでは、1年間の具体的なロードマップをご紹介します。
最初の3ヶ月で習得すべきこと
学習開始から最初の3ヶ月は、基礎の基礎を固める最重要期間です。この時期にしっかり土台を作ることが、その後の伸びを左右します。
1ヶ月目:アルファベットとフォニックス
- 大文字・小文字の読み書き完璧習得
- アルファベットの音(フォニックス)の基礎
- 3文字程度の簡単な単語(cat, dog, pen等)50語
- タイピングの基礎(ホームポジション)
2ヶ月目:基礎単語と簡単な文
- 日常頻出単語100-150語(色、数字、曜日、家族等)
- I am 〜, You are 〜 などの基本文
- This is 〜, That is 〜 の使い分け
- タイピング速度向上(1分間15-20語)
3ヶ月目:疑問文と否定文の基礎
- 累計単語数200-250語到達
- Are you 〜? の疑問文
- I am not 〜, You are not 〜 の否定文
- 簡単な会話文の読解(10-20語程度)
- 小学校の英語授業内容の完全理解
この3ヶ月で、英検5級の基礎部分(約40-50%)がカバーできます。焦らず、確実に一つひとつ身につけることが大切です。
6ヶ月目標:英検5級レベル
開始から6ヶ月後には、英検5級合格レベルを目指します。英検5級は中学1年生修了程度の内容で、以下のような力が求められます。
英検5級で必要な力
- 語彙:約600語
- 文法:be動詞、一般動詞、疑問文、否定文、命令文、canなど
- リスニング:短い会話や説明の理解
- リーディング:50-100語程度の文章読解
4〜6ヶ月目の学習内容
- 一般動詞(like, play, haveなど)の使い方
- 疑問詞(what, where, when)を使った質問
- canを使った「できる・できない」の表現
- 累計語彙500-600語到達
- 英検5級過去問演習(正答率70%以上を目指す)
学習時間の目安
- 教室でのレッスン:週1〜2回(各50分)
- 家庭学習:1日15-20分(週5日程度)
- 月間総学習時間:約10-12時間
当校では、受講開始から6ヶ月以内に英検5級を受験した生徒の約70%が合格しています。合格できなかった場合も、次回(3ヶ月後)の受験で約90%以上が合格しており、遅くとも9ヶ月以内にはクリアできる目標です。
1年後目標:中学準備完了
開始から1年が経過した時点での目標は、中学英語への準備を完了させることです。具体的には、中学1年生の1学期内容を先取りし、余裕を持って中学生活をスタートできる状態を目指します。
7〜12ヶ月目の学習内容
- 三単現のs(He plays 〜など)の理解
- 現在進行形(I am playing 〜など)
- 過去形の基礎(was, were, 規則動詞の過去形)
- 助動詞can, doの使い分け
- 累計語彙800-1000語到達
- 英検4級への挑戦(任意)
- 中1教科書の1学期分を先取り学習
到達レベルの目安
- 中学1年生1学期の定期テストで80点以上が取れる基礎力
- 中1教科書の最初の3-4ユニットを理解済み
- 英検4級受験可能レベル(合格率は約50-60%)
- タイピングで1分間30-40語入力可能
1年間でここまで到達できれば、中学入学後の英語学習に大きなアドバンテージを持つことができます。中1の最初の定期テストで高得点を取れれば、その後の学習意欲も大きく高まるでしょう。
注意すべき学習の落とし穴
高学年からの英語学習では、以下のような失敗パターンに陥らないよう注意が必要です。
よくある失敗例
- 詰め込みすぎ:焦って進度を上げすぎ、基礎が定着しない
- 単語暗記だけに偏る:文法や文章読解がおろそかになる
- 英検だけが目的化:合格後に燃え尽きて学習をやめてしまう
- 学校の授業を軽視:先取りばかりで学校の授業がつまらなくなる
- 親のプレッシャー:「早く成果を」と急かして子どもが嫌になる
成功のためのポイント
- 一つひとつの内容を確実に理解してから次に進む
- 語彙・文法・読解・リスニングをバランス良く学習
- 英検はあくまで通過点と捉え、継続学習を重視
- 学校の授業も大切にし、両立を目指す
- 子どものペースを尊重し、長期的視点で見守る
英語学習は短距離走ではなくマラソンです。高学年から始めたとしても、中学・高校と6年間は続きます。目先の成果だけでなく、長く楽しく続けられる学習スタイルを確立することが何より重要です。
まとめ
この記事では、高学年からの英語学習について、その効果と具体的な進め方を解説しました。重要なポイントは以下の3つです。
- 高学年からでも遅くない:論理的思考力や集中力が発達する高学年は、効率的に学習できる年齢です。小学校での英語学習はまだ基礎段階なので、今から始めても十分に追いつけます
- 開始タイミングは早いほど有利:小5の春(1年半前)から始めれば英検4級レベルまで到達可能、小6の夏(半年前)でも英検5級は十分に狙えます。ただし、中学直前からでも基礎固めは可能です
- 継続できる仕組みが重要:タイピング×英語の組み合わせ、英検などの明確な目標、学校授業との連動により、子どもが楽しく続けられる環境を作ることが成功の鍵です
高学年から英語学習を始めることに不安を感じていた保護者の方も、適切な方法と計画があれば中学英語に十分対応できることがお分かりいただけたのではないでしょうか。大切なのは、お子さんの年齢特性を活かし、無理なく楽しく継続できる学習環境を整えることです。
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