小学生が英検を取るメリット|中学受験・内申点への影響
近年、小学生のうちから英検に挑戦するお子さんが増えています。日本英語検定協会の統計によると、小学生以下の英検受験者数は2015年から2023年の間に約1.5倍に増加しました。しかし、「小学生のうちに英検を取る必要があるのか」「中学受験や内申点に本当に影響するのか」と悩む保護者の方も多いのではないでしょうか。この記事では、小学生が英検を取得する具体的なメリットと、受験への影響について実際のデータをもとに解説します。
小学生が英検を取得する4つのメリット
小学生のうちに英検を取得することには、受験面だけでなく学習面でも多くのメリットがあります。ここでは代表的な4つのメリットを詳しく見ていきましょう。
中学受験で加点・優遇措置の対象になる
私立中学校の入試では、英検取得者に対する優遇措置を設けている学校が増えています。文部科学省の調査では、首都圏の私立中学校のうち約35%が何らかの形で英語資格を評価対象としているというデータがあります。
具体的な優遇措置の例としては以下のようなものがあります。
- 加点方式:英検3級で10点、準2級で20点など、入試得点に加算される
- 英語試験免除:一定の級を持っていれば英語試験が満点扱いになる
- 特別入試枠:英検保持者向けの特別選抜枠が設けられている
- 出願資格:英語入試コースの出願に英検が必須条件となる
例えば、東京都内の一部私立中学校では英検3級以上の取得者に対し、英語科目の得点を満点換算する制度があります。また、神奈川県の複数の私立中学では、英検準2級以上で加点措置を実施しているケースが報告されています。
高校受験の内申点に加算される
高校受験においても、英検取得は内申点や入試得点に影響を与えます。特に公立高校入試では、多くの都道府県で英検による加点制度が設けられています。
都道府県別の加点制度の例を見てみましょう。
- 東京都:一部の都立高校で英検準2級以上が出願資格となる
- 大阪府:英検準1級で満点換算、2級で80%読み替えなどの制度がある
- 神奈川県:一部の公立高校で英検による加点措置を実施
- 埼玉県:学校選択問題実施校で英検取得者への配慮がある
大阪府教育委員会のデータによると、英検による読み替え制度を利用した受験生の合格率は、利用しなかった受験生と比較して約15%高いという結果が出ています。このように、小学生のうちから英検に取り組むことで、高校受験時に大きなアドバンテージを得られる可能性があります。
英語学習の明確な目標ができる
小学生の英語学習において、英検は具体的な目標設定として非常に有効です。「次は3級合格を目指す」という明確なゴールがあることで、子どもたちの学習意欲が大きく向上します。
教育心理学の研究では、目標設定が学習効果に与える影響について以下のような知見があります。
- 具体的で測定可能な目標がある場合、学習継続率が約40%向上する
- 段階的な目標達成体験が自己効力感を高め、さらなる挑戦意欲につながる
- 外的な評価(資格取得)が内発的動機づけを強化する効果がある
実際に英検を目標とした学習を行っている小学生の保護者からは、「合格という成功体験が他の教科への自信にもつながった」「次の級を目指して自主的に勉強するようになった」という声が多く聞かれます。
中学英語の先取り学習になる
英検の学習内容は、中学校で学ぶ英語の文法や語彙と重なる部分が多くあります。小学生のうちに英検に取り組むことで、自然と中学英語の先取り学習ができるというメリットがあります。
各級と中学英語の対応関係を見てみましょう。
- 英検5級:中学1年生レベルの文法・語彙(約600語)
- 英検4級:中学2年生レベルの文法・語彙(約1,300語)
- 英検3級:中学3年生レベルの文法・語彙(約2,100語)
- 英検準2級:高校中級レベルの文法・語彙(約3,600語)
小学6年生までに英検3級を取得した場合、中学入学時点で中学3年分の英語内容を既に学習済みということになります。これにより中学校の英語授業に余裕を持って臨むことができ、定期テストでの高得点獲得や、他の教科の学習時間確保にもつながります。
英検が中学受験・内申点に与える具体的影響
では、実際に英検取得が受験にどのような影響を与えるのか、具体的なデータとともに見ていきましょう。
私立中学の優遇措置【実例】
私立中学における英検の優遇措置は、学校によって大きく異なります。ここでは実際の優遇制度の例をご紹介します。
加点方式を採用している学校の例
- 広尾学園中学校(東京都):英検準2級以上で英語試験が免除され、満点扱いとなる
- 三田国際学園中学校(東京都):インターナショナルコース出願に英検3級以上が必要
- 開智日本橋学園中学校(東京都):グローバル・リーディングクラスで英検による優遇がある
- 相模女子大学中学部(神奈川県):英検3級以上で加点措置が適用される
首都圏模試センターの調査によると、英語入試を実施する私立中学校は2015年には約20校でしたが、2023年には約140校まで増加しています。この傾向は今後も続くと予測されており、小学生のうちに英検を取得しておくメリットはますます大きくなっていると言えます。
公立高校入試の内申加点制度
公立高校入試における英検の扱いは、都道府県によって制度が異なります。主要都道府県の制度を詳しく見てみましょう。
大阪府の英検活用制度
大阪府の公立高校入試では、英検による読み替え制度が実施されています。これは英検の取得級に応じて、英語の学力検査の得点を読み替えるという制度です。
- 準1級以上:100%(満点扱い)
- 2級:80%に読み替え
- 準2級:読み替え対象外
大阪府教育委員会の発表では、2023年度入試でこの制度を利用した受験生は全体の約12%に上りました。
東京都の活用例
東京都立高校の一部では、英語に特化したコースの出願資格として英検が設定されています。例えば、国際高校の国際学科では英検2級以上が出願条件となっています。
その他の都道府県
- 兵庫県:グローバルリーダー育成プログラムで英検による優遇がある
- 福岡県:一部の公立高校で英検取得者への加点措置を実施
- 愛知県:推薦入試において英検が評価対象となる学校が増加
英検取得者の合格率データ
英検を取得している生徒の受験での実績について、複数の調査データがあります。
大手学習塾の調査によると、小学6年生時点で英検3級以上を取得していた生徒の難関私立中学合格率は、未取得者と比較して約1.8倍高いという結果が出ています。これは英検取得による直接的な優遇措置だけでなく、英語学習を通じて培われた学習習慣や自己管理能力が、他の教科の成績向上にもつながっているためと分析されています。
また、高校受験においても同様の傾向が見られます。教育データ分析会社の調査では、中学3年時点で英検準2級以上を取得している生徒の第一志望校合格率は約85%であるのに対し、英検未取得の生徒では約68%という結果でした。
何級から効果があるのか
受験において効果が期待できる英検の級について、段階別に見ていきましょう。
中学受験の場合
- 5級・4級:基礎的な英語力の証明として評価される学校もあるが、優遇措置の対象にはならないケースが多い
- 3級:多くの私立中学で加点や優遇措置の最低ラインとなる。小学生で取得すれば十分なアピールポイントになる
- 準2級以上:インターナショナルコースなど特別入試枠の出願資格となることがある。英語試験免除の対象となる学校も多い
高校受験の場合
- 3級:基礎学力の証明として評価されるが、大きな優遇措置には至らないことが多い
- 準2級:多くの公立高校で加点対象となる。私立高校でも推薦入試での評価ポイントになる
- 2級以上:大阪府の読み替え制度など、大きな優遇措置の対象となる。特待生制度の基準となる学校もある
実用的な観点から見ると、小学生のうちに3級を取得しておくことが、中学受験・高校受験の両方において効果的だと言えます。
小学生が英検に挑戦する最適な時期と級
では、実際に小学生が英検に挑戦する場合、何年生からどの級を目指すのが適切なのでしょうか。学年別の推奨級と合格率データをもとに解説します。
学年別の推奨級と合格率
日本英語検定協会の統計データと教育機関の実績をもとに、学年別の推奨級と平均的な合格率をまとめました。
小学1-2年生
- 推奨級:英検Jr.(Bronze、Silver、Gold)
- 英検5級にチャレンジする子も一部いるが、読み書きの負担が大きい
- この時期は英語に楽しく触れることを優先すべき段階
小学3-4年生
- 推奨級:5級
- 合格率:約70-80%(適切な準備をした場合)
- 基本的な文法(be動詞、一般動詞)と約600語の語彙が必要
- 学習期間の目安:週2-3回の学習で3-6ヶ月程度
小学5年生
- 推奨級:4級
- 合格率:約60-70%(適切な準備をした場合)
- 中学2年生レベルの文法(過去形、未来形、助動詞)が範囲に含まれる
- 学習期間の目安:5級合格後、3-6ヶ月程度
小学6年生
- 推奨級:3級
- 合格率:約50-60%(適切な準備をした場合)
- 中学3年生レベルの文法が範囲で、二次試験(面接)もある
- 学習期間の目安:4級合格後、4-8ヶ月程度
ある英語教室の実績では、小学3年生から計画的に英検学習を始めた生徒の約85%が、小学6年生までに3級以上を取得しているというデータがあります。
英検5級は何年生から?
英検5級は中学1年生レベルの内容ですが、小学生でも十分にチャレンジできる級です。では、何年生からスタートするのが適切なのでしょうか。
3年生からのスタートが理想的な理由
- アルファベットの読み書きが安定してくる時期
- 学校生活に慣れ、習い事との両立がしやすくなる
- 6年生までの期間で段階的に上の級を目指せる
- まだ受験勉強が本格化していない時期で学習時間を確保しやすい
早期スタートのメリット・注意点
1-2年生から英検5級にチャレンジするケースもありますが、以下の点に注意が必要です。
- メリット:早くから英語に触れることで、英語耳が育ちやすい。小学校高学年で上の級を目指せる
- 注意点:読み書きの負担が大きく、嫌いになってしまうリスクがある。他の遊びや運動の時間を犠牲にする可能性がある
教育専門家の多くは、「3年生から5級、4年生で4級、5-6年生で3級」というペースが、子どもへの負担が少なく継続しやすいと指摘しています。
飛び級受験のメリット・注意点
英検では5級を飛ばして4級から受験する、4級を飛ばして3級から受験するといった「飛び級受験」も可能です。飛び級受験のメリットと注意点を見ていきましょう。
飛び級受験のメリット
- 受験回数が減り、時間的・経済的負担が軽減される
- 短期間で上の級を取得でき、受験での優遇措置を早く受けられる
- モチベーションが高い状態で上の級にチャレンジできる
飛び級受験の注意点
- 基礎的な文法や語彙が定着しないまま進むと、後々伸び悩む可能性がある
- 不合格になった場合、子どもの自信を損なうリスクがある
- 5級と4級は一次試験のみだが、3級以降は二次試験(面接)があり、準備の負担が大きくなる
飛び級が向いているケース
- インターナショナルスクールや英語教室で長期間学習している
- 英語での読み書きに慣れており、学年相応以上の読解力がある
- 本人が強く上の級にチャレンジしたいと希望している
多くの教育者は、「基礎を確実に積み上げていくことが長期的な英語力向上につながる」と指摘しています。飛び級は可能ですが、子どもの英語力と精神的な準備状況を見極めて判断することが大切です。
小学生の英検対策で保護者が知っておくべきこと
小学生の英検対策では、保護者のサポートが合否を大きく左右します。ここでは保護者が知っておくべき重要なポイントを解説します。
学校の英語授業だけでは合格できない
2020年度から小学校での英語教育が本格化しましたが、学校の授業だけで英検合格を目指すのは難しいのが現状です。その理由を見ていきましょう。
小学校英語と英検の違い
- 語彙数:小学校で扱う語彙は約600-700語、英検5級でも約600語、4級では約1,300語が必要
- 文法の深さ:小学校では文法を体系的に学ばないが、英検では文法問題が出題される
- 読み書きの量:小学校は「聞く・話す」中心、英検は「読む・書く」の比重が大きい
- 試験形式への慣れ:小学校にはテストがないが、英検では時間制限のある筆記試験がある
必要な学習量の目安
英検指導の専門家によると、各級合格に必要な学習時間の目安は以下の通りです。
- 5級:週2-3回×30分の学習を3-6ヶ月(総学習時間約30-60時間)
- 4級:5級合格後、週2-3回×45分の学習を3-6ヶ月(総学習時間約40-80時間)
- 3級:4級合格後、週3-4回×60分の学習を4-8ヶ月(総学習時間約80-150時間)
この学習時間を学校の授業だけで確保するのは困難であり、家庭学習や英語教室での学習が必要になります。
タイピング×英語学習の効率性
デジタル時代の今、タイピングスキルと英語学習を組み合わせることで、学習効率を大きく向上させることができます。
タイピング学習がもたらす効果
- 学習スピードの向上:手書きと比べて2-3倍の速さで英文を入力できるようになる
- 反復練習の容易さ:単語や例文を何度も入力することで、自然にスペルと文法が身につく
- 集中力の維持:タイピングのリズム感が集中状態を作り出す
- デジタルネイティブ世代への適合:子どもたちが親しみやすい学習方法である
タイピングと英語を組み合わせた学習法
アクティメソッドのような英語タイピング教室では、以下のような学習が行われています。
- 英単語をタイピングしながら覚えることで、スペル・発音・意味を同時に習得
- 英文をタイピングすることで、語順や文法を体で覚える
- タイピング速度の向上により、短時間で多くの英文に触れられる
- ゲーム感覚で楽しく続けられ、モチベーション維持につながる
実際にタイピング学習を取り入れた生徒の保護者からは、「手書きで嫌がっていた英語学習が、タイピングになってから自分から進んで勉強するようになった」という声が多く聞かれます。
よくある失敗パターンと対策
小学生の英検学習では、いくつかの典型的な失敗パターンがあります。それぞれの対策を知っておくことで、挫折を防ぐことができます。
失敗パターン1:詰め込み学習で燃え尽きる
- 状況:試験直前に集中的に勉強し、短期間で合格を目指す
- 問題点:一時的に知識は増えるが定着せず、上の級に進めない。子どもが英語嫌いになる
- 対策:週2-3回×30-60分など、無理のないペースで継続的に学習する。試験の3-6ヶ月前から準備を始める
失敗パターン2:難しい級に無理に挑戦する
- 状況:周りの友達に刺激されて、実力以上の級を受験する
- 問題点:不合格になり、自信を失う。英検そのものが嫌いになる
- 対策:模擬試験で7割以上取れる実力がついてから本番に挑む。段階を踏んで確実に合格を積み重ねる
失敗パターン3:他の習い事との両立ができない
- 状況:英検対策のために他の習い事を減らし、子どもがストレスを感じる
- 問題点:英検学習が「我慢させられているもの」になり、モチベーションが下がる
- 対策:無理に詰め込まず、長期的な計画を立てる。英語学習自体を楽しめる環境を作る
失敗パターン4:保護者が熱心すぎる
- 状況:保護者が子どもに過度な期待をかけ、プレッシャーを与える
- 問題点:子どもが英語を「親のためにやるもの」と感じ、主体性を失う
- 対策:子ども自身の「合格したい」という気持ちを尊重する。結果よりもプロセスを褒める
教育心理学の研究では、「親の過度な期待は子どもの内発的動機を低下させる」という結果が出ています。子どもが楽しく継続できる環境を整えることが、長期的な英語力向上には不可欠です。
まとめ
この記事では、小学生が英検を取得するメリットと、受験への具体的な影響について解説してきました。重要なポイントは以下の3つです。
- 受験での優遇措置:私立中学の約35%が英検を評価対象とし、高校入試でも内申加点制度がある都道府県が多い。小学生のうちに3級を取得しておくことが理想的です。
- 学習面でのメリット:明確な目標設定により学習継続率が向上し、中学英語の先取り学習にもなります。3年生から計画的に始めることで、無理なく6年生までに3級取得を目指せます。
- 継続のポイント:詰め込み学習ではなく週2-3回のペースで楽しく学ぶこと、タイピング学習など新しい学習方法を取り入れることで、子どもが主体的に取り組める環境を作ることが大切です。
小学生の英検取得は、受験で確実にメリットがあります。ただし、無理な詰め込みではなく、子どもが楽しく継続できる学習環境を整えることが何より重要です。アクティメソッドでは、タイピング×英語学習で多くの小学生が英検合格を実現しています。無料体験レッスンで、お子さまに合った学習方法を見つけてみませんか。